バーチャルリアリティはゲームだけでなく、いろいろな分野に浸透しようとしている今の時代ですが、今回は医療においてVRがどのような役目を果たすのか、そのコラボレーションをご紹介したい。
痛みを和らげる
べるぎーの心理学者は、手術中の患者の痛みをVRでどうにかして和らげる事が出来ないかと思い、研究をしていたところVRが手助けになる可能性が高いと語った。
手術中の患者が催眠状態に陥っている間、通常の麻酔を使うのではなくVRで麻酔状態と同じ状態を起こせる事がわかった。
VRに流れる映像は、患者の状態やニーズによって異なり、催眠状態になるのを助けるために声を流す事も可能だ。
最近の実験では乳がんの患者を元にしたもので、VRを使った方法は使わなかった方法よりも56%も不安を解消し、手術後の痛みを45%解消してくれる結果となった。
PTSD患者とVR
PTSDの治療で一般的に使われる療法は暴露療法で、それは通常患者に過去のトラウマがある場合それを解決に促す方法となっており、この技法では不安や苦痛を克服するため、患者が恐怖を抱いている物や状況に対して、危険を伴うことなく直面させることとなる。
そしてその療法にVRを使うというのだ。患者にヘッドセットをつけ現実の世界で避けがちな状況の映像を流し、その状態に浸らせる。
今まで主に軍隊で働いていた戦争を経験した人々に実験が行われていたようだ。
記憶喪失
UCLAの教授は、VRが記憶に役立たないかと研究した結果、ヘッドセッドにて患者にとって新しい環境の映像と、脳がどのように働くかの映像に浸らせた結果記憶喪失を助けるのに役立つとの研究結果が出た。
自閉症
2018年に公開されたバーチャルリアリティ映画”Beholder”は、自閉症の人々の目線で彼らがどのように世界を見て、どのように生活しているのかを元に作られた映画だ。
監督自身の息子は自閉症を患っており、他の人々が彼らの目線で見た世界がどうなっているのか知ってもらえる機会になればとの事で作られた映画だ。
研究者はVRでテクノロジーを使い設定された環境を使っての研究を重ねており、自閉症を患っている患者らはそうでない人々がどう世界を見ているかという事を知るためにVRを使っているそうだ。
VRは前々から開発されていたものの、最近になって注目され始めた。そして医療まで助けているテクノロジーになるとは驚きだが、これからの私たち人間のヘルスにもっともっとどういった形で進化をして貢献していくのかが楽しみだ。