VRの最新のテクノロジーで家のソファから動かずに世界的に有名な美術館に行くことが可能になるかもしれない。一歩も歩かずにひとつひとつの絵を見て回って実際にその場にいるような感覚を味わえる、そんな時代は遠くないのかもしれない。美術館だけでなく、ジェットコースターに乗ったりその他のアクティビティをVRひとつで体験することは可能になり得るが、今回は美術館訪問についてのVR体験にフォーカスしてみたい。
イタリアとスペインで行われた実験ではバーチャルで訪問した時と実際に訪問した時の感情の変化を見る研究が行われた。その研究は脳波と心電図を元に50人ほどを対象に研究されたのだが、結果からお話しするとそれらに変化は然程みられなかったのだ。
強いて言うならば、VRで美術館を訪れた人々の方が楽しそうだったとも言えるが、それはVRでの体験が初めてで美術館での展示作品に興奮しているというよりはVRの体験で興奮していてそれが脳波や心電図に現れたと言えるだろう。だが、その要素を抜いたとしてもVRで美術館を訪れるといった体験はやはり本当に足を運ぶということと同じくらいの興奮が味わえるのではないだろうか。
反対に、美術館訪問のいいところというのは実際にその場に足を運びバイブスを感じ取り、雰囲気に浸るということでもある。一定の人にとっては美術館に行くことが趣味だったり、気分転換だったり、ホリデーアクティビティとして捉えている人もすくなくはないし、実際にその場に行くことはやはりVRでの体験と平等な体験と言えるのだろうか。
もし時間と労力があるのであれば実際に美術館に足を運ぶことをおすすめするが、こだわりがなく時間もないという人にはVRの体験をおすすめできるくらい代わりになるし、それほどのクオリティだと言える。